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支部長挨拶

平成28年度有機合成化学協会・関西支部長 森敦紀

「有機合成の使命は終わったのか?」研究ブームがひとつピークを過ぎる頃,そんなことが言われ出します。しかし,いつのまにか新たなるシーズが,時には異分野の要請から芽生え,またある時は分析化学等の支援技術の革新によりもたらされ,再度活性化されます。このようなくり返しで有機合成化学は進化を続けてきたような気がします。今や有機合成は,アニオン,カチオン,ラジカルをもはや完全に制御可能なものとし,分子を認識する構造デザインは酵素を凌駕する域に達しつつあります。ひと昔前の不可能が,ふと振り返ってみるといつの間にか可能に,さらには当たり前の常識になっていたりします。いえいえ,有機合成はまだまだ終わりそうにありません。関西支部は1957年に発足,関東支部に次ぐ会員数を擁し,近畿2府4県と北陸3県の多彩なメンバーにより活動を続けています。年2回の講習会,若手セミナー,北陸セミナーなどの各種シンポジウム,化学千一夜等の懇談会を開催,関西支部賞の表彰事業および受賞講演会など多彩な活動を支部幹事,事務局が一丸となり,若い学生,大学院生から産官学で活躍する研究者,技術者の多彩な興味に応えるべく情報発信しています。今年度も関西有機合成の交流を,皆さまの世話役として,支部の歴史と伝統に恥じぬよう努めてまいります。
皆様のご支援,ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

平成28年度有機合成化学協会・関西支部長
森  敦紀

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